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Shopify Sidekickのアプリ操作が全画面遷移に

Shopifyが2026年8月19日、Sidekickから呼び出すアプリの操作(app intent)の表示方法を変更したと開発者向けチェンジログで公開しました。これまで管理画面に重ねて開いていたオーバーレイが、アプリのページへの全画面遷移に変わり、適用は2026年8月18日から全ストアで始まっています。オプトアウトの設定はなく、関係するのはSidekick連携のアプリ操作を自社で持っている事業者だけです。

Official

公式発表の要点

Shopifyは2026年8月19日、開発者向けチェンジログ(shopify.dev)で「App intents on admin.app.intent.link now open as a full-page navigation」を公開しました。分類は「Update」で、Shopify自身は対応必須のフラグを立てていません。適用日は2026年8月18日と記載されています。

app intentは、ShopifyのAIアシスタントであるSidekickから、アプリが用意した操作を呼び出すための仕組みです。今回変わったのは、その操作をマーチャントにどう見せるかという表示方法だけで、アプリ側の設定・スキーマ・ツールの変更は不要とされています。発表の要点は次の3点です(出典: Shopify.dev Changelog)。

  1. オーバーレイから全画面遷移へ

    Sidekickが admin.app.intent.link で宣言された操作を呼び出すと、管理画面はアプリが宣言した url へ全画面で遷移するようになりました。従来は、マーチャントが見ていたページの上に重なるオーバーレイで開いていました。Shopify自身の管理画面の操作(admin intents)の見え方に揃えた変更だと説明されています。

  2. 未保存の変更があるときだけモーダル

    例外が1つあります。マーチャントが編集中のページに未保存の変更を持っている場合は、作業を失わせないために、遷移せずモーダルで開きます。アプリ側でこの2つを作り分ける必要はなく、同じルート・同じペイロード・同じツールが使われると記載されています。

  3. 適用範囲とオプトアウト

    対象は、admin_link 拡張機能のターゲットに admin.app.intent.link を含むアプリです。全ストア・全APIバージョンに適用され、機能フラグ・スコープ・設定によるオプトアウトはないと明記されています。一方、admin.app.intent.render をターゲットにした拡張機能、intents.invoke() で呼び出すadmin intents、app intentを宣言していないアプリは対象外です。

提供状況について。公式チェンジログには「全ストアに適用」と記載されており、対象プランや対象地域を限定する記載はありません。したがってShopifyとShopify Plusで扱いが分かれるという記載もありません。なお、Sidekick自体の対応言語や日本での提供状況について、このチェンジログには記載がないため、本記事では断定しません。アプリ操作を宣言していないストアには、この変更で起きることはありません。

Our View 1

影響を受けるのは誰か

最初に切り分けます。この変更が関係するのは、Sidekickから呼び出せるアプリ操作を宣言したアプリを、自社で持っている事業者だけです。それ以外のストアは、管理画面の使い方も、ストアフロントも、注文の流れも変わりません。読み進める必要すらありません。

判断の分かれ目は1つだけで、「自社のアプリの shopify.extension.tomladmin.app.intent.link というターゲットの宣言があるか」です。これは開発担当か委託先に聞けば即答できる質問です。該当しやすいのは、自社専用のカスタムアプリを内製している、または制作会社に作ってもらっているケースです。App Storeの公開アプリを入れているだけであれば、確認と修正はアプリ提供元の仕事であって、ストア側の作業ではありません。

ここで注意したいのは、この変更がすでに全ストアで反映済みだという点です。期限が設定された廃止予告であれば「いつまでに何をするか」を計画できますが、今回は逆で、2026年8月18日の時点で挙動が切り替わっています。該当するアプリを持っているなら、それは「これから起きること」ではなく「すでに起きたこと」の確認になります。

Shopifyはチェンジログのなかで、この変更を不具合として報告した開発者に向けて、新しい挙動が意図されたものである旨を書き添えています。つまり、告知より先に挙動の変化に気づいた人が実際にいたということです。エージェンティックコマースまわりの仕様は、この記事で扱う範囲に限らず、告知と適用の間隔が短くなりがちだと考えておくのが現実的です。

Our View 2

「対応不要」と書かれていても、目視の確認は要る

公式チェンジログには、拡張機能を動かし続けるための対応は不要と書かれています。これは正確です。ただし壊れないことと、正しく見えることは別です。以下は公式発表の記載そのものではなく、記載内容をふまえたセルフプラスの見方です。

1. 幅の前提が変わる。これまでオーバーレイの中で開いていた画面が、管理画面の全幅で表示されます。狭い枠に収める前提で余白やカラム数を決めていた画面は、全画面にすると要素が横に間延びしたり、想定していない位置で折り返したりします。動作としては正常なので、エラーログには何も出ません。気づくには実際に見るしかない、という種類の変化です。

2. 2つの見え方の両方で成立させる必要がある。未保存の変更があるときはモーダルで開くという例外があるため、全画面に合わせて作り直すと今度はモーダル側が崩れます。公式も、全画面で正しく描画されること、かつモーダルでも引き続き正しく描画されることの両方を確認するよう求めています。片方だけを見て終わりにしないでください。

3. アプリとSidekickの取り決めは変わっていない。呼び出しの内容を shopify.intents.request.value から受け取ること、ページの表示時に shopify.tools.register でツールを登録すること、終了・失敗・キャンセルを shopify.intents.response で返すこと。この3つは従来どおりだと明記されています。改修が必要になるとすれば見た目の側であって、連携の作り方ではありません。

「Action required: false」は「見なくてよい」ではありません

Shopifyは今回の変更に対応必須のフラグを立てていません。壊れないという意味では、その分類は妥当だと考えています。ただし、オプトアウトが用意されておらず、全ストアで一斉に適用され、しかもアプリ側の宣言は何も変えていないのに見え方だけが変わる、という条件が揃っています。これは、自社で気づかないまま、マーチャントの画面でだけ崩れているという状態が起こりうる形です。対応必須ではないが確認は要る、という整理が実務に近いと考えています。

Our View 3

明日から何をすべきか

まず1で切り分けます。宣言していなければ、そこで終わりです。宣言している場合だけ2以降に進みます。

  1. 宣言しているかどうかを確認する

    自社でアプリを持っているなら、shopify.extension.tomladmin.app.intent.link の1語で検索します。制作会社に委託しているなら、「Sidekick向けのapp intentを admin.app.intent.link で宣言しているか」をそのまま質問します。App Storeの公開アプリを使っているだけなら、確認するのは提供元です。いずれも該当しなければ、この変更への作業は不要です。

  2. 全画面幅での表示を確認する

    該当した場合は、宣言している url のページを、管理画面の全幅で開いた状態で見ます。余白の間延び、カラムの崩れ、ボタンや表の横伸び、想定しない位置での折り返しがないかを確認します。オーバーレイの幅に合わせて固定値を入れていた箇所があれば、ここで見つかります。

  3. モーダル表示も確認する

    未保存の変更があるときはモーダルで開くため、こちらも確認します。管理画面で何かのフォームを編集し、保存しない状態のままSidekickから該当の操作を呼び出すと、この見え方を再現できます。全画面に合わせた調整でモーダル側を壊していないかを、ここで見ます。

  4. 連携が従来どおり動くことを確かめる

    呼び出しの内容が shopify.intents.request.value から受け取れているか、ページの表示時に shopify.tools.register が呼ばれてSidekickからツールを実行できるか、終了時に結果を返せているかを通しで確認します。URLに {id} のような記述がそのまま残らず、実際の値に置き換わっているかも見ておきます。

  5. 開発ストアで通しで試す

    公式は開発ストアで shopify app dev を使って動かし、実際にSidekickへ操作を依頼して確認する手順を挙げています。本番ストアで気づく前に、ここで見え方まで含めて確かめます。確認が済んだら、いつ・どの画面で・どちらの見え方を確認したかを記録に残しておくと、次に同種の変更が来たときの確認範囲が決めやすくなります。

自社アプリがこの変更に該当するかどうかの切り分けや、該当した場合の画面調整はShopifyアプリ開発で扱っています。判断だけでも、無料相談に持ち込んでいただいて構いません。同じくAIエージェント経由の接続口にあたる仕組みはShopifyのWebMCP対応Storefront MCPのカートツール廃止で整理しています。

FAQ

この発表に関するよくあるご質問

自社のストアも対応が必要ですか。

Sidekick向けのアプリ操作をadmin.app.intent.linkで宣言しているアプリを持つ場合だけ確認が必要です。公開アプリを利用しているだけのストアや、アプリ操作を実装していないストアには影響しません。まず開発担当か委託先に宣言の有無を確認してください。

対応しないとアプリは動かなくなりますか。

公式チェンジログには、拡張機能を動かし続けるための対応は不要と記載されています。設定やスキーマの変更も求められていません。ただし表示がオーバーレイから全画面に変わるため、狭い幅を前提に組んだ画面はレイアウトの確認が必要です。

いつから適用されていますか。

公式チェンジログには、適用日として2026年8月18日、掲載日として2026年8月19日が記載されています。全ストア・全APIバージョンに適用済みで、機能フラグや設定によるオプトアウトはないと明記されています。すでに反映が終わった変更です。

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Supervisor

この記事の監修者

株式会社セルフプラス 代表取締役 黒岩俊児

黒岩 俊児

株式会社セルフプラス 代表取締役 / Shopify Plusパートナー・ecforce業務支援パートナー

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該当するかどうかから、切り分けます。

自社のアプリがこの変更に該当するのか、該当するとして何を見ればよいのかは、アプリの作りによって変わります。判断がつかないときは、無料相談でそのまま壁打ちしてください。

  • オンライン相談可能
  • 相談内容がまとまっていなくても問題ありません
  • 無理な営業は行いません