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Shopifyコレクションがマルチソース・バリアント対応

Shopifyが2026年7月16日、コレクションが複数のソースの組み合わせとバリアント単位の指定に対応したと公式チェンジログで発表しました。自動条件・手動選択・除外指定・他のコレクション・アプリのソースを、1つのコレクションの中で併用できます。既存のコレクションは自動的に新しい体験へ移行し、破壊的変更はないとされています。

Official

公式発表の要点

Shopifyは2026年7月16日、公式チェンジログに「Collections now support multi-source and variants」を掲載しました。コレクションを組み立てるときの部品が増え、管理画面の操作性も刷新された、という内容です。発表の要点は次の3点です(出典: Shopify Changelog)。

  1. 複数のソースを1つのコレクションに

    自動条件、手動で選んだ商品、除外指定、他のコレクション、アプリから供給されるソースを、1つのコレクションの中で組み合わせられます。従来のように「自動か手動か」を選ぶのではなく、複数の方式を重ねて1つの並びを作る形になります。

  2. バリアント単位のコレクション

    サイズや色といったバリアントを対象にしたコレクションを作成でき、コレクションページや販売チャネル、絞り込みに反映されます。またコレクションを他のコレクションのソースとして入れ子にでき、元のコレクションが変われば、それを参照している側も自動で同期すると記載されています。作った並びは、割引や税など他の設定でも同じように使えるとされています。

  3. 管理画面の刷新と自動移行

    管理画面はグリッド表示になり、ドラッグでの並べ替えと一括移動ができます。リスト表示も選べます。既存のコレクションは自動的に新しい体験へ移行し、削除や作り直しは不要で、破壊的変更はないと明記されています。

提供状況について。公式チェンジログには、対象プランや対象地域についての記載はありません。したがって「全プランで使える」とここで断定はできません。一方で、サードパーティ製アプリおよび自社開発アプリは、これらの新機能に対応するためAPIバージョン2026-07への更新が必要と明記されています。この点は後述のとおり、実務上いちばん引っかかりやすい箇所です。ShopifyとShopify Plusで扱いが分かれるかどうかも、公式には確認できていません。

Our View 1

日本のEC事業者にとって何が変わるか

これまで「やりたいけれど、そのままでは組めなかった」特集ページの作り方が、Shopifyの標準機能の範囲に入ってきます。効くのは商品データの見せ方と、コレクションを使っている下流の設定(絞り込み・販売チャネル・割引・税)の2か所です。

いちばん分かりやすい変化は、「赤色のSサイズだけを集めた特集」のような、バリアント軸の並びがネイティブに作れることです。これまで同じことをやろうとすると、色ごとに商品を分ける、専用のタグを全SKUに振る、絞り込みアプリの機能に寄せる、といった方法を取るのが一般的でした。いずれも商品登録の手順が増え、担当者が変わると運用が崩れやすい部分です。サイズ展開やカラー展開が多いアパレルや雑貨では、この作業量の差がそのまま特集ページを出せる本数の差になっていました。

もう1つは、コレクションの組み立て方そのものです。自動条件と手動選択と除外を1つのコレクションで併用できるということは、「新着から自動で拾いつつ、この数点は手動で先頭に置き、この型番だけは外す」という現場の要求を、1つの設定として表現できるということです。従来はこの手の要求が来るたびに、自動を諦めて全部手動にするか、タグを増やして無理やり自動条件に落とし込むかの二択でした。他のコレクションをソースとして入れ子にできる点も、季節の親コレクションの下に小分類をぶら下げる、といった構成に効きます。元のコレクションの変更が参照側にも自動で反映されるため、同じ商品リストを何か所にも複製して持つ必要が減ります。

一方で、コレクションはCVRに直結する導線であると同時に、サイトの内部リンク構造そのものでもあります。特集を細かく切れるようになると、中身の薄いページが量産できてしまう点は次で触れます。

Our View 2

先に確認すべきはアプリ側

この発表で実務上の注意点は、Shopify側ではなくアプリ側にあります。以下はセルフプラスによる分析で、公式発表に書かれている内容そのものではありません。

1. API 2026-07 未対応のアプリが引っかかる可能性。公式には、サードパーティ製および自社開発のアプリは新機能に対応するためAPIバージョン2026-07への更新が必要と記載されています。裏を返すと、未対応のアプリが新しい構成のコレクションを正しく読めない可能性があるということです。日本のストアでコレクションを読んでいるアプリは少なくありません。絞り込み・検索アプリ、レコメンド、CSV連携や在庫連携、広告フィード、外部モールへの商品連携、ページビルダーなどが該当します。とくに複数ソースやバリアント単位を使った新しい構成を組んだあとで、これらの表示が想定と違っていた場合、原因がアプリ側にあることは気づきにくい部分です。新構成を本番で組む前に、コレクションを読んでいるアプリを洗い出し、提供元に2026-07対応の状況を確認してください。

2. テーマ側の表示確認。バリアント単位のコレクションは、コレクションページに何をどう並べるかという前提が変わります。商品カードのサムネイル、価格の表示、在庫切れの扱い、カートへの追加の挙動が、テーマの実装によっては想定どおりにならない可能性があります。既存コレクションは自動移行で破壊的変更はないとされているので、慌てて改修する必要はありませんが、新しい構成を使い始めるときは、公開前に実機で確認する工程を入れてください。

3. 移行そのものは静観でよい。公式が破壊的変更はないと明記している以上、既存コレクションのために作業を起こす必要はありません。管理画面の見え方が変わることだけ、運用担当者に共有しておけば十分です。

細かく切れることと、切るべきことは別です

バリアント単位の特集が簡単に作れるようになると、「色×サイズ」の掛け算でページを量産したくなります。ただし、商品が数点しか入らない特集ページを大量に作ると、回遊の役に立たないだけでなく、検索エンジンから見ても薄いページが増えるだけになりがちです。作る前に、そのコレクションに送客する導線(ナビゲーション・特集バナー・メール・広告)があるかを先に決めてください。送客の当てがない特集は、作っても見られません。中小規模のストアであれば、まず売れ筋の1軸だけをバリアント単位に切り出して、効果を見てから広げるのが現実的です。

Our View 3

明日から何をすべきか

既存コレクションのための緊急対応はありません。着手する場合は、確認(1・2)を先に済ませてから設計(3以降)に進みます。

  1. 管理画面で新しい体験になっているか見る

    コレクションの一覧と作成画面を開き、グリッド表示になっているか、ソースを複数指定できるか、バリアントを対象にできるかを確認します。公式に対象プランや地域の記載がないため、使えるかどうかは実際の管理画面で判断するのが確実です。あわせて、既存のコレクションの中身と並び順が意図どおりのままかも見ておきます。

  2. コレクションを読んでいるアプリを洗い出す

    インストール済みのアプリを一覧にして、コレクションを参照しているものに印を付けます。絞り込み・検索、レコメンド、広告フィード、外部モール連携、在庫・受注連携、ページビルダーが主な候補です。印を付けたアプリの提供元に「APIバージョン2026-07に対応済みか、未対応ならいつ対応するか」を質問します。これが済むまで、新しい構成を本番のコレクションに適用しないでください。

  3. 作りたい特集を3つまで書き出す

    いきなり全コレクションを組み直さず、売上か回遊に効きそうな特集を3つまでに絞って書き出します。1つずつ、対象(どのバリアント・どの条件)、除外したいもの、送客の導線、成果を見る指標を書きます。送客の導線が書けない特集は、この段階で落とします。

  4. テスト用のコレクションで先に組む

    公開せずに1つ作り、複数ソースと除外、必要ならバリアント単位の指定を試します。確認するのは、意図した商品だけが入っているか、除外が効いているか、並び順が保たれるか、絞り込みに反映されるか、テーマ上の表示が崩れていないかです。アプリ側の表示(レコメンドや検索結果)も同時に見ます。

  5. 命名と運用ルールを決めてから公開する

    コレクションが増えると、担当者が変わったときに何のための並びか分からなくなります。命名規則、入れ子にする場合の親子関係、誰が更新するか、いつ棚卸しするかを決めてから公開します。入れ子は同期される分、親の変更が思わぬ子に波及するため、参照関係は一覧にしておくと安全です。

コレクション設計やアプリの棚卸しを社内で回す体制がない場合は、Shopify運用代行で運用ごと引き受けています。AIエージェント経由の購入導線に関する期限つきの変更は、Storefront MCPのカートツール廃止で整理しています。

FAQ

この発表に関するよくあるご質問

既存のコレクションは作り直しが必要ですか。

必要ありません。公式チェンジログには、既存のコレクションは自動的に新しい体験へ移行し、破壊的変更はないと記載されています。削除や再作成の作業は発生しません。ただし表示や絞り込みが想定どおりかは、公開中のページで一度確認しておくことをおすすめします。

使っているアプリに影響はありますか。

サードパーティ製アプリや自社開発アプリは、新機能に対応するためAPIバージョン2026-07への更新が必要と公式に記載されています。未対応のアプリでは新しいコレクションを正しく読めない可能性があるため、新構成を組む前に提供元へ対応状況を確認してください。

すべてのプランで使えますか。

公式チェンジログには、対象プランや対象地域についての記載がありません。そのため利用できる範囲をここで断定することはできません。自社の管理画面でコレクションの一覧と作成画面を開き、グリッド表示や複数ソースの指定が使えるかを確認するのが確実です。

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Supervisor

この記事の監修者

株式会社セルフプラス 代表取締役 黒岩俊児

黒岩 俊児

株式会社セルフプラス 代表取締役 / Shopify Plusパートナー・ecforceオフィシャル認定パートナー

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コレクション設計を、売れる並びに変える。

どの軸で特集を切るか、どのアプリが引っかかるかは、商材とアプリ構成で変わります。判断がつかないときは、無料相談でそのまま壁打ちしてください。

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